沖縄美ら島財団の収入6割減 コロナで水族館入場者減が要因


沖縄美ら島財団の収入6割減 コロナで水族館入場者減が要因
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 那覇市の首里城公園や本部町の海洋博公園などを指定管理している沖縄美ら島財団(花城良廣理事長)の2020年度事業収入が、前年度比約6割減の約50億円にとどまった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、沖縄美ら海水族館などの入場者数が大きく落ち込んだことが要因。

 事業収入は19年度の約120億円から約70億円減少した。20年度は約23億円の赤字となった。新型コロナウイルスの影響で、海洋博公園が19年度の455万人から104万人、沖縄美ら海水族館が332万人から60万人、首里城公園が205万人から33万人に落ち込んだ。

 同財団は金融機関から約26億円を借り入れたり、職員を休業させて雇用調整助成金を受給したりして対応した。20年度は職員の定期昇給見送りや賞与のカット、理事報酬の減額などに取り組んだほか、21年度は職員の基本給カットにも着手した。非正規従業員も含めて約600人の雇用は維持する方針。

 昨年12月に那覇空港から販売店「うみちゅらら」を撤退したほか、海洋博公園全国トリムマラソン大会、海洋博公園花火大会、沖縄国際洋蘭博覧会などを中止または延期した。主要イベントは本年度も中止の方向で調整している。

 同財団の担当者は「修学旅行減などはバーチャルツアー企画などで対応していきたい」と話した。