那覇消防で救急搬送困難が今月4件 患者の増加で夜間対応苦慮 コロナ影響か


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 那覇市消防局で5月1日から23日にかけて、救急搬送困難事案が4件あったことが26日、同局のまとめで分かった。4月は2件あったが、昨年11月から今年3月までの事案は1件(2月発生)のみだった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う医療逼迫(ひっぱく)の影響で、搬送先が見つかりにくくなっている可能性がある。

 困難事案は、救急車が現場に到着してから搬送先を見つけるまで、4カ所以上への問い合わせを要し、かつ30分以上経過したものを指す。5月発生の4件については、いずれも4回目の問い合わせで搬送先が見つかったという。

 同局の担当者は困難事案が増えた要因について、精査まではできていないとした上で、「コロナ感染を含む患者の増加で、医療現場が逼迫している可能性がある」と話した。

 那覇市立病院は、頻繁ではないとしつつも「コロナ(感染が疑われる)患者を夜間救急で診ている時、状況によっては他の救急受け入れ要請に対応できないこともある」と説明。「感染者が増え、夜間に具合が悪くなる人も出てくると思われるので、今後(救急の逼迫を)危惧している」と危機感を示した。