沖縄県内小中学校の登校はどうなる? 石垣市以外40市町村は通常登校


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 新型コロナウイルス感染拡大に伴う学校の登校方法について、沖縄県石垣市を除く40市町村の教育委員会は31日までに、公立学校の通常登校を継続する方針を決めた。石垣市は新型コロナの変異株の流入や感染状況の深刻化などを理由に、6月2~13日まで臨時休校する。通常登校を継続する市町村は「深刻な感染拡大が(市町村内や校内に)ない」「学びの機会の保障のため」などと説明している。

 沖縄市は「分散登校は準備も時間がかかる。(感染者の)発生が増えた学級、学年、学校単位で個別の閉鎖を検討する」とした。糸満市は「感染状況が大きく変わった様子はない。校内で数多くの児童の感染があれば判断は変わるだろうが、4月以降、感染者が急増したことはない。現時点での対応で十分できているという判断だ」と答えた。豊見城市は「市内の小中学校での感染者は少ない。今後の感染状況を見ながら、分散登校への切り替えが必要であれば検討する」と話した。

 教育委員会のある職員は「学習の機会を守る必要がある。登校方法の変更に対応できない保護者の存在もあり、学校側もオンライン教育の実施をすぐにできない状況がある。感染状況を軽視しているわけでは決してないが、簡単に登校方法を切り替えられない」と説明した。

 県内で10歳未満や10代の感染者が急増していることから、学校関係の感染者が出た場合はクラス単位などを対象に、広くPCR検査を実施する「学校PCR支援チーム」を県が設置する。県立学校では同日から原則、分散登校を実施している。