ヘリ不時着、米海兵隊大佐が津堅島訪れ謝罪「不安と不便おかけした」


この記事を書いた人 Avatar photo 嶋野 雅明
津堅公民館で玉城盛哲区長(奥左)らに謝罪する米海兵隊太平洋基地政務外交部長のニール・オーウェンズ大佐(右)=8日午前9時45分、うるま市(大城直也撮影)

 米軍普天間飛行場所属のUH1Y多用途ヘリが沖縄県うるま市の津堅島に不時着した事故で、米海兵隊太平洋基地政務外交部長のニール・オーウェンズ大佐が8日、津堅島を訪問し、「住民の皆さんに不安と不便をおかけした」と謝罪した。玉城盛哲区長らが応対した。

 オーウェンズ大佐は、機体の警告ランプが点灯したことから「安全を確保するために予防着陸した」と話し、その上で、「機体の乗務員らは上空から見て、広くて安全で住宅地から離れている場所を選んだ」と説明した。

 

◇地元区長「夜間や上空飛行やめて」

 

 玉城区長が、事故が二度と起こらないために飛行ルートの改善を訴えると、オーウェンズ大佐は日米安全保障条約により「日本を守るという義務と質の高い演習を行う必要がある」として、「住民にできるだけ迷惑をかけずに訓練している」と強調した。

 不時着した畑の補償については「何らかの補償があるだろう。(補償の)プロセスが適用される」と述べた。また、津堅島がニンジンの産地ということに触れ、「津堅のニンジンのファンだ。次のシーズンの収穫が適切にできるよう補償のプロセスをスタートし、協力したい」とも語った。

 玉城区長は「作物がないからといって畑を荒らされたことは農家にとっては苦しい」と農家への補償を改めて求めた。そして、「夜間の低空飛行もある。今回の事故を繰り返さないためにも島の上空での飛行をやめてほしい」と繰り返し訴えた。