八月踊り 今年も中止 沖縄・多良間、神事のみ実施


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八月踊りで披露される組踊「忠臣仲宗根豊見親組」の一場面=2019年9月6日、多良間村仲筋の土原御願所

 【多良間】国の重要無形民俗文化財に指定されている多良間島の豊年祭「八月踊り」を主催する仲筋と塩川の両字会は4日、新型コロナウイルス感染防止のため、通常開催の中止を決定した。2年連続の中止で、神事のみを実施する。両字会は島外からの来訪者を迎え入れないことも決めた。

 「八月踊り」は人頭税の皆納を祝い、翌年の豊作を祈願したのが始まりとされる。毎年、旧暦8月8~10日の3日間にわたって執り行う。

 仲筋の大城隆夫会長と塩川の友利哲市会長は連名で、中止を文書で発表した。多良間村が医師と看護師が各一人の医療体制であることを挙げ「感染症が持ち込まれると、たちまち医療崩壊になってしまう。島民の命を守ることを最優先に苦渋の決断となったことを理解いただきたい」と話した。