「生理の貧困」解決に挑戦 無償提供へ大学生がクラウドファンディング キリ学


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生理の貧困問題に取り組む学生ら=15日、西原町の沖縄キリスト教学院大学

 生理用品を買う経済的な余裕がない「生理の貧困」問題を解決しようと、沖縄キリスト教学院大学の学生が生理用品の無償提供の仕組み作りなどに挑戦している。8月中旬にクラウドファンディング開始を目標に準備を進める。同大学は共通科目「NGO・NPO論」で生理の貧困問題などを取り上げている。

 受講生の仲村渠茜さん(23)らグループは会員制交流サイト(SNS)を活用したアンケート調査を実施した。生理用品の購入に苦労した人が20%いたことから、生理用品購入の問題解決を目指し、無償提供の仕組み作りが必要だと考えた。8月中を目標に、クラウドファンディングの開始に奮闘する。仲村渠さんは「クラウドファンディングの仕組みなど、グループ全員が経験したことがなく手探りで始めた」と振り返った。

 當眞采子さん(22)らグループは一人一人によって体調が異なるなど、生理についての理解を深める授業が必要だと考えた。中高生向けのワークショップ実施を計画し、授業では生理とは何かやナプキンの種類、ピルのメリットと副作用などを紹介する。夏休み期間中にワークショップを実施する予定。當眞さんは「生理は女性だけの問題というのが保健の授業でもあった。タブー視をなくしたいと思った」と話した。安里吏央さん(24)は「男性だけでなく、女性同士でも生理の理解や捉え方が違うことに驚いた」と話した。

 琉球新報では、県内の「生理の貧困」実態調査を目的としたアンケートを実施している。対象者は県内在住の女性で、回答期限は28日。

(吉原玖美子)