部活高2自殺で第三者委員会設置求める 県議会、県と教育委に決議書


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「県立高校生自死事案について全容解明のために再調査などを求める決議」を玉城デニー知事(中央)に手渡す文教厚生委の末松文信委員長(左から3人目)ら=26日、県庁

 部活動の顧問から執拗(しつよう)な叱責(しっせき)を受けたコザ高校2年(当時)の男子生徒が自殺した問題で、県議会文教厚生委員会の末松文信委員長らは26日、県庁に玉城デニー知事と金城弘昌県教育長を訪ね、この日の臨時会で全会一致で可決した「県立高校自死事案について全容解明のための再調査などを求める決議」を手渡した。

 決議書は(1)県教育委員会から独立した第三者による委員会を設置し、再調査を行う(2)第三者委員会の調査を踏まえ、再発防止の対策を講じる(3)子どもの権利を守るための相談窓口として、公的な第三者機関を設置する―を要求した。

 玉城知事は「他県の事例や今後の調査方法などについて、さまざまな角度から検討していきたい」と話した。金城教育長は「決議は重く受け止めている。県教委として再度、遺族が望んでいることを聞けたらと思う。知事としっかり意見を交わしながら、どう対応できるのか詰めていきたい」と述べた。

 末松委員長は「早めに調査をしてほしい。子どもたちが安心安全にスポーツや学びができる環境をお願いしたい」と求めた。

 再調査などを求めて県議会に陳情を出していた県立高校保護者有志の一人、鈴木友一郎さんは「ぜひ県は丁寧な再調査をもって再発防止策を打ち出してもらいたい。部活に限らず、子どもや保護者が相談できる公的な第三者機関の設置に向けた議論も進めてほしい」と願った。