コロナ禍直撃で利用者減 名護・わんさか大浦パークが出資呼び掛け 「地域の暮らし守りたい」


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 【名護】人口減少が続く沖縄県名護市東海岸地域(二見以北)の活性化のために2011年3月に開設された地域交流拠点施設「わんさか大浦パーク」(名護市大浦)をコロナ禍が直撃している。農産物や加工品など地域の特産品の直売店や地域の食材を提供する飲食店、大浦湾のマングローブ体験カヤックツアーなどさまざまな事業を展開し、地域の生産者や雇用を守ってきたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で利用者が減少し先行きが不透明に。二見以北の各区が出資する同施設の運営会社「株式会社わんさか」が出資を呼び掛けている。

2011年に運営開始された当時のわんさか大浦パーク

 わんさか大浦パークは二見以北10区の活性化を目指し、北部振興事業を活用して11年に整備された。順調に売り上げを伸ばしてきたが、20年以降はコロナ禍で利用客数が減少し、売り上げが3割以上落ち込んだ。運営体制を強化するため20年に各区が計約500万円出資して運営会社「株式会社わんさか」を立ち上げたが、さらなる経営基盤の強化が必要と判断したという。

 わんさかの深田友樹英社長は「地域の風景や暮らしを守り続けるため一般の方に出資をお願いしたい」と訴える。

 募集株式は議決権のない株式285株で、1株5万円。増資の目標額は1千万円。出資者には業績によって株主優待券、株主限定の割引、催しなどで還元する予定。出資の申し込みは13日まで。

「二見以北の風景や暮らしを守り続けるためご協力を」と出資を呼び掛けるわんさか大浦パークの深田友樹英社長(右)と二見以北地域振興会会長の伊波安志三原区長=4日、名護市の琉球新報北部支社

 深田社長と琉球新報北部支社を訪れた二見以北地域振興会会長の伊波安志三原区長は「地域の雇用や生産者を守っていきたい。県内外に住む二見以北出身の方も、古里を助けるつもりで出資を検討してほしい」と話した。

 問い合わせはわんさか大浦パーク(電話)0980(51)9446(担当・深田)。