米軍属にも飲酒・外出規制の適用を 性的暴行未遂事件で副知事が日本政府に抗議


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橋本尚文外務省沖縄担当大使(左)と小野功雄沖縄防衛局長(中央)に抗議する謝花喜一郎副知事=6日、県庁

 在沖米空軍属の男が本島中部で日本人女性に性的暴行を加えようとした強制性交等未遂事件で、謝花喜一郎副知事は6日、橋本尚文外務省沖縄担当大使と小野功雄沖縄防衛局長を那覇市の県庁に呼んで抗議した。米軍人の飲酒や外出を規制する「リバティー制度」の軍属適用を米軍に働き掛けることなどを求めた。

 謝花副知事は「県民に強い衝撃と不安を与えるもので二度とあってはならない」と訴えた。事件は4月17日の午前5時50分ごろ発生していた。「リバティー制度」の軍属の扱いについては「軍人同様の制限を当てはめることが再発防止につながる」と強調した。

 橋本大使は在日米軍司令部が外務省に「(リバティー制度は)軍人対象だが軍属や契約業者・家族も制度を奨励しており、全く度外視してよいということではない」との見解を示したと説明。「米軍関係者の教育や綱紀粛正にいっそうの努力を求めていきたい」とした。

 県の抗議文は、このほか(1)軍属を含めた在沖米軍の教育・管理の徹底と再発防止策の実施と公表(2)被害者への謝罪と県警への捜査協力(3)被害者への適切な補償(4)米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキングチーム(CWT)の速やかな開催―の実施や米軍への働き掛けを求めている。