九州中学校体育大会は7日、6競技が行われた。沖縄セルラースタジアム那覇などで開幕した軟式野球は沖縄第1代表の東風平と第2代表の城北がそろって準決勝に進出した。
2試合で7回ほぼ完璧内容 城北・松田主将、投手陣の中心
主戦級の3投手をそろえる城北が2試合をそれぞれ1失点に抑えて準決勝へと勝ち進んだ。初戦こそ硬さが見られたが、準々決勝は打線をつなげ得点機を逃さず攻守で圧倒した。
この日は2試合で4投手が登板。両方に登板して計7回を投げ抜いた主将の松田陽貴は被安打2、死球1とほぼ完璧な内容で相手打線を封じ込めた。
先発した準々決勝は先頭打者に打たれたが、動じず。遊ゴロの併殺、三振であっさりと切り抜ける。その後も右横手から約120キロの直球とスライダー、ツーシームの組み立てで二塁を踏ませなかった。
三回無死二塁で救援した初戦も堂々の投球。「いつも投げられる準備はしている」と三者凡退で脱し、六回を終えて降板するまで出塁を許さなかった。守備に回ってもチーム無失策を代表するように遊撃で堅守を見せた。
チームは地区予選と県大会を通じて与えた失点は2点のみ。宮國稔基監督が「度胸がある」と絶大な信頼を寄せる主将を中心に、守りからリズムをつくるのが持ち味。松田は「どんなピンチでも楽しんで勝ち抜き、全国に行くことで周りに恩返ししたい」と決勝進出を目指す。
(謝花史哲)
勝負強い真栄里 六回適時三塁打 東風平、全国へあとひとつ
終盤の粘りで全国大会出場まであと1勝に迫った。沖縄第1代表の東風平と五十市(宮崎)との準々決勝。東風平は相手の先発投手に苦しみ、五回まで1安打1得点と打線は湿り気味。1―1でゲームは終盤に入った。
六回に相手のバッテリーミスから2死二、三塁とすると3番真栄里修一が初球を大きく振り抜いた。右中間を破る三塁打となり、貴重な追加点を挙げた。投手が代わったばかりで「打てるのは俺しかいない」と強い気持ちで放った適時打だった。
真栄里は1―0で競り勝った初戦は唯一の生還を果たし、4強入りの立役者となった。準々決勝終了後「ひとまずタイムリーが打ててほっとした」と満面の笑み。次戦は全国大会出場が懸かる。初日の大活躍にも満足せず「準決勝に集中して全国出場につなげたい」と気勢を上げた。
(上江洲真梨子)