野球で東風平と城北が決勝逃す ハンド男子は仲西V 九州中学体育大会


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 九州中学校体育大会は8日、3競技が九州各地で行われた。コザしんきんスタジアムなどで行われた軟式野球の準決勝は、東風平が明豊(大分)に0―7、城北が諸富(佐賀)に1―4で敗れそれぞれ3位入賞した。東風平と城北は9日、全国大会出場を懸け代表決定戦を行う。ハンドボールは、決勝に進んだ男子仲西が大分と延長にもつれ込み33―32の僅差で優勝し、全国大会出場を手にした。体操競技では、男子個人総合で山崎海音(具志川東)が3位、女子は上原梨鈴(北中城)が11位に入り全国大会出場を手にした。


1点が遠かった東風平
 

二回裏、チーム唯一の安打を放った東風平の主砲・神谷俊哉=8日、沖縄市のコザしんきんスタジアム

 1点が遠かった。明豊(大分)との準決勝で沖縄大会王者の東風平は、相手エースの緩急ある投球や堅い守りに阻まれ、最後まで三塁を踏めなかった。

 初回から積極的に振ってくる相手打線に、四回までを投げた新垣瑞稀は「(明豊は)ものすごく振ってくる打線でとても投げづらかった」。立ち上がりを捉えられ、初回の先頭打者に出塁を許すと、連打でたたみかけられ3点を失った。

 相手の打球は東風平の守備の合間を縫うように落ち、ほぼ毎回の出塁を許した。波平邦秀監督は「相手のペースに乗ってしまい、自分たちのリズムを取り戻せなかった」と、指揮官として采配ミスを悔やむ。

 意地を見せたのは、頼れる主砲の神谷俊哉だった。神谷が先頭打者となった二回、高めの直球を右前へ運び好機を演出した。本塁には届かず「負けたのは悔しい」。チームは代表決定戦に進むため「そこで勝って全国に行く」と気持ちを切り替える。全国の切符をつかみ、明豊と再戦して雪辱を果たすことを誓った。

 (上江洲真梨子)


城北、六回を悔やむ

粘りの投球を見せた城北のエース・小波津将仁

 城北のエース小波津将仁は、諸富(佐賀)打線を五回まで2安打1失点に抑えるなど、粘りの投球を見せた。「調子はいつも通りだった」と振り返るが、1対1で迎えた終盤の六回に流れが変わった。

 1死から2番打者に左中間を破る三塁打を打たれた。1点も与えたくない場面で、城北の内野陣は前進守備を敷いた。しかし3番と4番に連続四球を与え、満塁となった。小波津は「ストライクを取りに行ったが、縮こまってしまった」と肩を落とす。宮國稔基監督は「満塁策を取った訳ではない。僕のミス」と唇をかんだ。

 5番打者の詰まった打球は右前へ落ち、走者2人が生還した。その後、小波津に代わり友寄太暉がマウンドに立ったが、内野の失策も絡んで追加点を許した。宮國監督は「もったいない試合だった」と悔やむ。それでも「子どもたちはよく頑張った」と最後まで戦い抜いた選手らをねぎらった。

 代表決定戦は東風平との県勢対決となる。小波津は「一度も勝ったことが無い相手だが、最後は勝って笑顔で終わりたい」と闘志を燃やした。

 (照屋大哲)