旧盆の航空予約低調 沖縄関係路線、空港閑散


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帰省客らにPCR検査の場所を説明する係員=19日、那覇空港

 新型コロナ感染拡大が止まらず、県が帰省を含めた県外や離島との往来自粛を呼び掛ける中で、20日から旧盆が始まる。航空各社は期間中の予約状況について「低調」としている。

 ウンケー前日の19日、那覇空港1階の到着口は人がまばらだった。東京や大阪から到着する便の乗客は少なく、出迎えも1便当たり2、3組と少数だった。到着した客らの一部はPCR検査の窓口に向かい、20~30人の列ができていた。

 大阪から帰省した男性(62)は来県前にPCR検査を済ませ、出迎えた兄(67)に陰性の証明書を見せた。男性は「大阪では感染しないように外出を避けていた。知人にも『ワクチンを2回接種してから会おう』と言っている」と話した。

 京都で1人暮らしする父親を出迎えた女性(50)は「父は高齢なので来年も会えるとは限らない」と、帰省を受け入れた事情を説明。「ワクチンは2回打っているが、(旧盆の)親戚回りはせず家族だけで過ごしたい」と話した。

 日本トランスオーシャン航空(JTA)によると、日本航空(JAL)と琉球エアーコミューター(RAC)を含めたJALグループの離島向け17路線は、20~22日の旧盆期間中、1日当たりの平均予約数が1320人、平均提供座席数が4530席、利用率は29%にとどまっている。コロナ以前の旧盆期間は、ほぼ満席の路線が多かったという。

 JTAが運航する県外空港から那覇への便も、同期間中の予約数は1日平均430人で、利用率は30%にとどまる。

 全日空(ANA)は「旧盆期間に限った予約数などの抽出はできないが、8月全体で(予約水準は)低い」としている。