沖縄県内の児童虐待228件増1835件 脅しや無視、面前DVなど「心理的」74%


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 県内の児童相談所が2020年度に対応した児童虐待の件数が1835件(速報値)に上り、過去最多となったことが27日、県のまとめで分かった。前年度より228件(14・2%)増加した。増加率は全国の5・8%を上回り、全国11番目の高さだった。

 虐待を種類別で見ると、言葉による脅しや無視、子どもの前で家族に対して暴力を振るう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」などが含まれる、心理的虐待が1366件と最も多く、全体の74・4%を占めた。

 身体的虐待は280件(全体の15・3%)、ネグレクトは170件(同9・3%)、性的虐待は19件(1%)だった。

 身体的虐待、ネグレクト、性的虐待は前年度と比べ減少しているのに対し、心理的虐待は264件(24%)増加した。

 県青少年・子ども家庭課は「面前DVが児童虐待に位置付けられたことが認知され、通報につながっているとみられる」と分析した。

 児童相談所への相談経路は警察署が1423件と最も多く、全体の77・5%を占めた。厚生労働省と警察庁が児童虐待に対する連携を深め、県内でも児童相談所と警察署の連携を進めているという。