沖縄県予算、歳出入とも最高 20年度、総額初の1兆円超 コロナ対策費が増加 


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 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年度の県予算の歳入、歳出額がそれぞれ過去最高を記録したことが8月31日、県出納事務局が公表した決算資料で明らかとなった。20年度一般会計予算のうち、歳入は9千億円、歳出額は8千億円を初めて超えた。予算総額も19年度比24・9%増の1兆12億9648万円となり、初の1兆円超えを記録した。新型コロナ対策で国庫支出金が増加したことが要因となった。

 20年度の歳入は19年度比22・8%増の9014億8571万円。そのうち、一般会計は国庫支出金が19年度比58・6%(1092億1132万円)増、新型コロナ対策の企業融資事業に関する諸収入が同2・3倍(435億円9549万円)、県債が同28・3%(123億2470万円)増となった。県税は同2・4%(32億8044万円)減だった。

 歳出は同22・8%増の8914億1934万円、黒字を示す単年度収支額は23億7766万円だった。新型コロナ対策の企業融資の原資などで、商工費が同2・4倍(677億1357万円)増えた。民生費は同40・1%(463億1460万円)増、衛生費が同94・1%(341億9313万円)増となった。

 翌年度繰越額は19年度比38・3%増の802億662万円、不用額は同66・9%増の296億7051万円だった。19の特別会計総計の歳入は同7・1%減の2441億8112万円、歳出は7・2%減の2363億4946万円だった。

 20年度決算は現在、県監査委員が審査中。今後、県議会決算特別委員会での審査を経て正式に決まる。