具志川商が逆転勝ち 今井、気迫のヘッドスライディング 県高校野球秋季大会


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南部工業―具志川商業 6回無死、気迫で一塁に滑り込みチャンスを呼び込む具商の今井真郁=26日、アトムホームスタジアム宜野湾(高辻浩之撮影)

 一塁への気迫のヘッドスライディングがチームに勢いをもたらした。1点を追いかける六回。具志川商の3番今井真郁(まいける)は三塁への内野安打で出塁すると盗塁と失策で進塁し、味方の好打で生還。この回一挙4点の逆転劇の口火を切った。

 先頭で回ってきた3打席目だった。1、2打席とも打ち上げて左飛で凡退していた。「何が何でも出塁する」。反省を生かして低く転がすことに集中した。終盤に差し掛かる大事な局面で直球をたたいて同点のランナーに。さらに「足には自信がある」と盗塁も決めた。後続も積極的な走塁や着実にたたきつける打撃でミスも誘い、粘り強く打線をつなげた。

 二回に3点を取られたが、4投手の細かい継投で、それ以上の得点は許さなかった。先制を許す展開だと「いつもならずるずるいってしまっていた」と言うが、この日は持ちこたえ、チームの成長を実感している様子だった。

 春の甲子園で輝いた3年生を見てきた。夏は届かなかったが「先輩たちは一つの目標。全員で勝ち続ける試合をしていきたい」と新チームでの躍進を誓う。
 (謝花史哲)


 高校野球の第71回県秋季大会第2日は26日、1回戦9試合を行い、今春の選抜大会に出場した具志川商が南部工に6―3で逆転勝ち、KBC未来が10―2で北中城に勝利した。選手権沖縄大会準優勝の中部商は沖縄カトリックに10―0で零封勝ち。コザは豊見城を12―2、沖縄工は美里を31―0で退けた。沖縄工は秋季大会最多盗塁となる25を記録した。首里が久米島・南部商に15―6で勝利した。ウェルネス沖縄は普天間に9―1、沖縄水産が八重山農林に8―2、前原が16―1で那覇西に勝ち、2回戦に進んだ。