沖縄、上半期の倒産9件 負債は17億1100万円 帝国データ調べ


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 帝国データバンク沖縄支店は8日、2021年度上半期(4~9月)の県内企業の倒産集計(負債額1000万円以上)を発表し、件数は9件、負債総額は前年同期比19・2%減の17億1100万円だった。件数は05年5月に新基準に変わって以降最少だった。

 同支店の担当者によると、建設業は新型コロナウイルス感染症の影響が長期化することで手持ち工事が乏しくなっているという。経済活動の再開に伴った仕入れや生産コストが発生するほか、コロナ関連融資の返済が始まる企業もあり、助成金や協力金の入金遅れなどと重なった場合には資金繰りの急速な悪化が懸念されるという。

 9月は、倒産件数が前年同月と同数の1件、負債総額は5・0%減の3800万円だった。昨年4月に閉店していた浦添市の飲食店が、法的整理を終えた。

 9月の県内企業の景気DI(業況判断指数)は前月から0・4ポイント悪化して34・2で、5月以来の全国最下位となった。感染状況が落ち着いてきたことから、先行きは前月調査より改善している。