沖縄県の観光収入6割減 20年度2485億円、コロナ影響、過去15年で最低水準


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 沖縄県文化観光スポーツ部は26日、2020年度の観光収入が前年度比64・7%(4562億4500万円)減の2485億円と発表した。新型コロナウイルス感染症の影響で入域観光客数が大幅に減少し、年度での統計を始めた2006年度以降、最低水準となった。減少額と減少率はともに過去最大だった。1人当たりの県内消費額(国内客)は同34・3%(2万5531円)増の9万9956円で過去最高水準となった。

 1人当たりの県内消費額(国内客)の内訳を見ると、「宿泊費」が前年度比44・1%増の3万7748円、「県内交通費」が同13・9%増の1万1343円、「土産・買い物費」が同14・5%増の1万6360円、「飲食費」が同14・8%増の2万349円、「娯楽・入場費」が同29・0%増の9596円。

 平均滞在日数は前年度比0・47日増の4・17日だった。入域観光客数は前年度比72・7%(688万5600人)減の258万3600人だった。

 観光収入の計算は県内空港などで実施したアンケート調査を基に、1人当たりの観光収入に入域観光客数を掛けて割り出している。新型コロナの影響で20年度は外国客の調査を中止し、国内客の20年4~6月期と7~9月期の調査も実施しなかった。実施できなかった期間について、前年同期の1人当たりの消費額を利用して観光収入を試算した。