プロバスケットボールBリーグ1部西地区の琉球ゴールデンキングスは27日、沖縄市の沖縄アリーナで広島ドラゴンフライズ(西地区)と今季第9戦を行い、84―54で3連勝を飾った。キングスは今季最少失点。両チームと三河の3チームが7勝2敗で並び、直接対決の結果などを踏まえてキングスが西の首位に立った。次節は11月6、7の両日、新潟県のシティホールプラザアオーレ長岡で新潟アルビレックスBB(東地区)と対戦する。
5点リードの第1Q約5分。先発ガードとして激しい守備でチームを鼓舞した並里成と交代でコートに入った岸本隆一が「流れを崩さない」と意志を継ぐ。相手ガードに1対1で激しく当たり、ミスを誘って速攻からアレン・ダーラムのダンクにつなげるなどアリーナを沸かせた。
存在感は攻撃でも際立つ。モーションの速い3点弾を2本連続で沈め、このクオーターだけで18点ものリードを奪うきっかけとなった。
日本代表のトム・ホーバスHCの視察は事前に把握していたが、意識する部分は「いい意味でなかった」という。高評価を受けたことには「キャリアの積み重ねが評価されたことはうれしい」とする一方で「(代表選出は)自分がコントロールできないこと。今目の前のことにベストを尽くしたい」と淡々と語った。
同じくホーバス氏の口から名前の挙がった今村佳太も「チームのやるべきことに集中した」と振り返る。自身は東京五輪の候補選手だったが、代表入りは逃した。攻撃を中心に今季の自身のプレーには納得していないとした上で「きちんと評価してもらえるプレーで勝利に貢献したい」と力を込めた。
(長嶺真輝)
▽Bリーグ1部(沖縄アリーナ、4101人)
キングス 7勝2敗
84―54(28―10,16―11,21―17,19―16)
広島 7勝2敗
【評】序盤から激しい守備を仕掛けてミスを誘い、リバウンドの本数でも55対30と大きく上回ったキングス。集中力と運動量で広島を圧倒し、何度も速攻から得点を挙げて波に乗った。
勝因は守備の強度
桶谷大HC(キングス)の話 勝因は先発選手の守備の強度に尽きる。特に並里が相手ガードにプレッシャーを掛けて、周りの選手もそれに連動して相手ビッグマンに仕事をさせなかった。攻撃はシュートを落とす場面も多かったけど、いい形は作れた。
積極さで負けた
カイル・ミリングHC(広島)の話 相手が出だしから積極的にプレーしてくるのは予想していた。最初はいいシュートが打てていたが、簡単なシュートが入らず徐々に自信をなくした。後半は修正したが、アグレッシブさで負けた。