海ブドウの茎が化粧品に 肌整える成分で特許出願 平安座島産を活用


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「カフーリンクル」をPRする東洋厚生製薬所の輪嶋将一社長(中央)、海ブドウ生産者の三好和美さん(右から2人目)ら=4日、うるま市平安座

 【うるま】東洋厚生製薬所(東京、輪嶋将一社長)は4日までに、うるま市の平安座島で生産している海ブドウから抽出したクビレヅタエキスを配合した化粧品「カフーリンクル」を、公式オンラインショップなどで発売した。クビレヅタエキスに肌を整える効果があるという。

 同社によると、同エキスが肌の弾力繊維を分解する酵素「エラスターゼ」の活性率を60%阻害することが分かった。海ブドウエキスによる「抗老化剤」として特許出願中。海ブドウは生産過程で茎などが出荷分とほぼ同量、廃棄されている。捨てられる部分を活用することでフードロス対策にもなる。

海ブドウから抽出したクビレヅタエキスを配合したクリーム「カフーリンクル」

 生産は海ぶどう平安座養殖場(うるま市)、製造はポイントピュール(久米島町)が手掛ける。「想いっきり沖縄」(那覇市)が企画に協力した。

 「カフーリンクル」はクリームで内容量15グラム、価格は税込み6600円。洗顔後に適量(米粒大)を手に取り、目元など気になる部分に塗って使う。

 輪島社長は「『廃棄される海ブドウの茎を地元の女性たちがミキサーにかけ、顔にパックしている』と聞き、研究しようと思った。食用に加えて化粧品の生産ラインができることで、生産者の安定した収入確保に貢献できる」と話した。