【北部】沖縄県内各地に漂着している軽石が離島と本島を結ぶ交通網の大きな支障となっている。今帰仁村の運天港では5日、港内に大量の軽石が流れ込み、伊是名村と伊平屋村からのフェリーが引き返したり、目的地を変更したりする事態となった。
伊是名、伊平屋両村などによると、5日午前の便は全て欠航となった。伊平屋発午後1時半の便は急きょ目的地を運天港から本部港に変更した。乗客は50人近くいたとみられる。運天港近くの駐車場を利用している乗客もおり、村事務所が車両を手配し送迎したという。
伊是名発午後2時の便は運天港に向かったが、途中で引き返した。乗客は約85人。本島に帰る予定だった人は再度宿泊することになった。乗客によると、運天港の手前に差し掛かったところで突然引き返すとアナウンスがあったという。
伊是名から運天港に戻る予定だった名護市の30代男性は午前の便は欠航となり、午後の便に乗ったが、目前で島に戻ることになった。「明日は帰れるのか見通しが立たないのが一番不安だ」と吐露した。
伊平屋村の名嘉律夫村長は「このままでは村民の生活にもかかってくる。村内に滞在中の県外の修学旅行生も帰れるか心配だ」と話した。関係機関に運天港の早期の軽石撤去などを要請したという。