目指せ満点、前年の雪辱へ狙う決勝進出 琉球ミラーイーグルス ボッチャ選抜甲子園


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課題に挑戦する琉球ミラーイーグルスの選手ら=6日、浦添市の鏡が丘特別支援学校

 パラリンピック正式種目でもあるボッチャの第6回選抜甲子園が1日に開幕した。新型コロナウイルスの影響で昨年に続きオンライン形式で実施。それぞれの学校で競技する動画を撮影し採点する。県内から鏡が丘特別支援学校の琉球ミラーイーグルス(浦添市)と泡瀬特別支援学校のAWASEファイヤーボール(沖縄市)の2チームが出場している。課題方式の予選が10日まで行われる。

 ボッチャは白玉のジャックを目標に、球を投げたり転がしたりして、近い方に得点が加算されるルール。今回は対戦形式ではなく、既に配置されたジャックと相手を想定して密着した赤玉に対し、手持ちの青玉をジャックに近づける課題に取り組む。

 予選の課題(エンド)は四つで、それぞれ3人各2球を持ち玉に競技する。どのエンドも基本的に赤玉の密着を崩し1球ずつ遠ざけて青玉をジャックに寄せる戦術を取る。3人が割り振られた各ボックス(投球場所)から投球し高得点を狙う。課題の難易度の高さもあり、何回でも動画の撮り直しは可能という。締め切り後は、事務局でファウルがないかなど動画を精査した上で得点が認定され、確定順位が発表される。

 琉球は、強いボールを転がせる我如古琉希(高等部1年)やランプ(勾配具)の髙宮城愛乃(同3年)が密着を崩し、制球の良い伊波興乃慎(同2年)や平田青(中学部2年)が赤玉をはじく戦略で課題に挑んだ。

 好プレーが生まれたのは第4エンド。狙い通り髙宮城がボールを散らし、伊波と平田が丁寧に赤球にヒットさせる。さらに最後の1球を任された平田はジャックボール付近に残った赤ボールを確実にぶつけて遠ざけ、重圧が掛かる一投を成功させた。これで青玉6個全てが赤玉よりジャックに近い位置に止まり満点の6点を獲得した。平田は「楽しむことができた。決勝への切符を手にしたい」と期待する。

 チームは8日も苦戦する第3エンドに向き合い得点を伸ばした。しかし満点(24点)には届かず。主将の伊波は「昨年の大会では決勝に行けず全国の厳しさを知った。みんな何度もいいプレーがあったが、目標は東京(決勝進出)。満点を目指し最後まで諦めずチャレンジしたい。東京で試合ができるようにチームのみんなで頑張りたい」と気を吐いた。
 (謝花史哲)

全国を目指す琉球ミラーイーグルスの(左から)平田青、伊波興乃慎、髙宮城愛乃、我如古琉希(提供)