那覇文化芸術劇場なはーとのこけら落とし公演の一つ、狂言「三番叟(さんばそう)・唐人相撲(とうじんずもう)~なはーと編~」が12日、沖縄県那覇市久茂地の同劇場で開催された。「唐人相撲」では狂言師の野村萬斎さんと琉球芸能実演家の嘉数道彦さんが構成を務め、狂言に沖縄の要素を盛り込んだ。昼夜公演に計約1600人が訪れた。
「唐人相撲」は「架空の唐」の皇帝と臣下が、萬斎さん演じる日本の相撲取りに勝負を挑むという物語。
公募で選ばれた市民10人も出演した。武官役の仲座トレラさん(12)は「プロは細かい部分も表現していてすごかった。琉舞を学んでいるので、またこの舞台に立ちたい」と意気込んだ。
鑑賞した井上真喜さん(53)は「三番叟は厳かで新劇場のスタートにふさわしかった。唐人相撲はエンターテインメント性もあり、狂言の幅広い表現に驚いた」と話した。(伊佐尚記)