全国高校ラグビーあす開幕 沖縄代表の読谷、力磨き「元日越え」誓う


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勝利に向けて意気込む読谷高校ラグビー部員ら=20日、同校

 第101回全国高校ラグビー大会は27日、東大阪市の近畿花園ラグビー場などで開幕する。大会は来年1月8日までの7日間。初めて花園に挑戦する沖縄代表の読谷は大会第2日の28日午後2時15分から、第3グラウンドでの1回戦で昌平(埼玉)と戦う。勝てば3連覇を狙うAシードの桐蔭学園(神奈川)と対戦する。今年3月に県勢では2017年の名護以来2度目となる全国選抜を経験し、この9カ月でさらに力に磨きを掛けてきた。自らを信じ、躍動するラグビーで勝利を目指す。(謝花史哲)

 創部から50年。ラグビーの聖地、花園への挑戦権を初めて手にした。昨年の100回大会県予選決勝で、名護に逆転負けした悔しさから、いっそう奮起し鍛え抜いてきた。テンポの速いパス回しで広くフィールドを駆ける展開ラグビーで、新人大会以降、県内では負けなし。九州大会でも勝ち星を挙げ、今年3月には全国選抜大会で全国のレベルを経験した。

 スタメンの平均身長は約170センチと全国に比べ圧倒的に小柄だ。しかしバックス陣は、低さと速さで体格差を補い勝負を仕掛けられる。多くが小学から競技を始め培ってきた巧みさや技術も。SO島袋世良が先導し、後方からCTB松尾息吹が自由に走り空いたスペースを突く力でトライを狙う。選抜は初戦敗退に終わったが、スクラムは押し切る場面が多く力負けしなかった。ここからさらに強化しフォワード陣のフィジカルも強みとなっている。

 県予選以降もプレーの緻密さを追求。主将の島袋は「精度は上がっている」と自身を高める。初戦を勝ち抜いた後は、3連覇を狙う王者桐蔭学園(神奈川)とぶつかる。「(戦歴や体格差など)気にせず自分たちを信じてやろうと思っている。目標の2勝をぶれずに達成できるよ頑張りたい」。強豪撃破で県勢8年ぶりの16強へ。「元日越え」を誓った。