子ども太鼓集団「うるま鼓舞太鼓」1年ぶりライブ コロナ退散の願い込め


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「初起し」で豪快な演舞を披露する「うるま鼓舞太鼓」。

 【うるま】うるま市勝連南風原を拠点に結成された「うるま鼓舞(つづみまい)太鼓」が、県内では珍しい子ども太鼓集団として活動の場を広げ話題を集めている。2日には沖縄市のプラザハウスショッピングセンターの初起(はちうく)しのステージで迫力の演舞を披露、大勢の買い物客から大きな拍手を浴びた。

 結成は2013年。小学1年から中学3年までの20人に、指導者でもある佐久川愛里代表のほか大人5人で構成。日本太鼓財団県支部に加盟し、ジュニア部門に登録している。

 もともと佐久川代表が家族6人で趣味として太鼓演舞をしていたが、子どもたちの健全育成と居場所づくりにしたいとの思いから声掛けし、練習に参加する子どもたちが増えてきたという。

 正式に太鼓集団の発足後は南原小学校の協力で同校の地域連携室を練習場所とし、週3回ハードな修練を重ねる。佐久川代表は「誰一人、音を上げるのはいない。引っ込みがちの子どもがこんなにも成長するのかと驚いています」と声を弾ませた。

 評判が次第に広まり、イベント出演のほか、老人福祉施設などの慰問を積極的に行っている。

 しかし、コロナ禍で活動計画は白紙状態に。そこへ同ショッピングセンターから出演の打診があり、ほぼ1年ぶりのライブステージに立った。当日は2回のステージで、リズミカルで豪快な太鼓の音がエントランス広場に響き渡った。

 メンバーの吉永愛哉(りきや)さん=同小6年=は「ライブができてとてもうれしい。全員でコロナ退散の願いを込めた。良い1年のスタートにしたいです」と笑顔を見せていた。
 (岸本健通信員)