野菜を食べて誰でも健康に!「なはベジ協力店」の登録店舗を募集 那覇市保健所


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那覇市保健所健康増進課の(右から)又吉明子課長、砂川ゆうなさん、成田さとさん、宮里玲子さん、長島真唯子さん=2021年12月27日、那覇市保健所

 自炊する人も、テイクアウトや外食をする人も、誰でも野菜を食べて健康になれる食環境を整えようと、那覇市保健所健康増進課が野菜を100グラム以上使った料理を提供する飲食店などに「なはベジ協力店」への登録を呼び掛けている。登録により野菜をたくさん食べられる店としてステッカーやシールが配布され、保健所がホームページやイベントなどで市民に周知する。事業者側の費用負担は発生しない。

 同協力店は、那覇市内に店舗があることを前提として、(1)野菜を100グラム以上使ったメニューがある飲食店、(2)野菜を100グラム以上販売しているお店(きのこ・海藻類を含む)のどちらかに該当していれば事業者側から登録の申請ができる。

 2021年6月から始まったこの取り組みは、同年12月23日現在で、居酒屋やスーパー、ゴーヤージュース屋など31店舗が登録している。本年度中に100店舗の登録を目指している。

 同保健所の保健師砂川ゆうなさんは「沖縄は全国に比べて外食をしたり総菜を買ったりする人が多い。自炊しない人でも野菜をたくさん食べられる環境をつくっていきたい」と目的を説明する。

 2016年度から22年度まで行われる市の健康増進計画「健康なは21(第2次)」の中間報告(19年度)によると、主食、主菜、副菜を組み合わせた食事を1日2回以上ほぼ毎日食べる人の割合が減少傾向にあることなどが明らかになった。県民1人あたりの1日の野菜平均摂取量は272グラム。22年までの目標値350グラムから100グラム近く少なかった。

 16年の「県民健康・栄養調査」の結果では、那覇市保健所管内の緑黄色野菜の摂取量は1人当たり1日83グラムで、そのほかの野菜は155グラム。本島4カ所の保健所管内と県平均の中で最も摂取量が少なかった。最も摂取量の多かった北部保健所管内は緑黄色野菜の摂取量が112グラム、そのほかの野菜が170グラムで、大きな差が開いた。

 そのため協力店の登録を増やすことで、1日のうち1食でもプラス100グラムの野菜を取れる環境を市内でつくることが目標だ。砂川さんは「健康は食事改善と運動がセット。だがまずは協力店舗を利用することで、食事を見直すきっかけにしてほしい」と話した。

 「なはベジ協力店」協力店舗の一覧は同課ホームページで公開している。

 申請は申請フォームか、那覇市保健所健康増進課窓口でできる。問い合わせは同課(電話)098(853)7961
 (嶋岡すみれ)