沖縄観光基金、県が22年度予算案に計上へ 産業の安定化へ創設


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沖縄県庁

 県は2022年度から、観光産業の安定化を図る基金を新たに創設する方向で調整を進めていることが12日、明らかになった。22年度の当初予算案に盛り込む方針で、県が県議会与党会派に説明した。子どもの貧困対策基金も30億円規模で積み増す予定だ。22年度当初予算案は2月15日開会の県議会2月定例会に提案する。

 関係者によると、バイオ関連産業の事業化促進や、県内での薬学部設置に向けた検討事業、ヤングケアラーの実態調査、人工知能(AI)を活用した農業振興などの予算も盛り込んでいる。デジタル技術で暮らしや産業に変革を起こす「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の推進にも力を入れ、複数の事業で予算を計上する方針。

 県内に大量漂着している軽石問題を受け、海岸漂着物対策の事業費を21年度の当初予算比で約4億円増の約5億8千万円にすることを検討している。一方、与党の一部からは、従来の漂着物対策と別で軽石対策費を計上するよう求める声も上がっており、検討を進める。

 新型コロナウイルス感染症対策は流動的な状況を踏まえて補正予算を組むことを想定、当初予算には数カ月分を計上する予定。
 (明真南斗)