ヒヌカン、うちかび…沖縄の伝統風習オンライン講座で学ぶ ボリビア県人会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
火の神について説明する与那嶺真次さん(右上)

 ボリビア沖縄県人会(比嘉徹会長)はこのほど、沖縄の伝統風習を学ぶオンライン講座をビデオ会議システム「Zoom」を使って開催した。ボリビアやブラジル、沖縄などから参加した。

 元ブラジル沖縄県人会会長で顧問の、県系3世の与那嶺真次さん(71)が講師を務めた。ブラジルの沖縄県費留学生や研修生のOB会「うりずん会」を創立し、ブラジル沖縄文化センターの会長、WUBブラジル会長を歴任した。1990年にはウチナー民間大使に任命された。母県との関係強化に長年取り組み、サンパウロ州議会から名誉功労賞を授与された経歴や功績を持つ。

 与那嶺さんは七つの項目に分けて沖縄の習慣を説明した。沖縄女性の入れ墨「ハジチ」の意味や御嶽の存在のほか、旧暦1日と15日に火の神に立てる線香の数の意味、家族を守るための行事、昔の人は月を見て農業や生活をしてきたことを解説した。後半は死や葬式をテーマにした。白位牌、香炉、うちかびの役割や四十九日、清明祭のほか旧盆行事を紹介した。伝統的な住宅の構造としてシーサー、石敢當、ヒンプンの存在と意味を説明した。

 ボリビア沖縄県人会の比嘉会長は「沖縄の伝統文化を今日、再認識したということを、みんなと分かち合ったことがうれしい。奥深い沖縄の良さを分かり合った」と話した。平良輝幸副会長は、長男で仏壇を持っているといい「分かっていたつもりだけど、いろんな面で勉強になった」と感想を伝えた。
 (安里玉元三奈美通信員)