【政策比較表】空洞化する名護の旧中心街、人口格差…「まちづくり」どうする?<名護市長選1・23>


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 1970年に誕生した名護市は約半世紀で発展が進んだ一方で、中心市街地の空洞化や、旧1町4村の地域間で広がる人口格差への対応などが課題となっている。16日に告示された市長選に立候補している新人の岸本洋平氏(49)と現職の渡具知武豊氏(60)には、まちづくりを進めるためのビジョンも問われる。 (’22名護市長選取材班)

 名護十字路周辺の市街地はやんばるの中心地としてにぎわいを見せてきたが、近年の経済活動の重心は、大型店舗の立地が進んだ市為又周辺など国道58号沿いに移っている。「旧」市街地の空洞化の解消は20年以上議論されるも、特効薬はなかなか見つからない。

 一方で、特に旧屋我地村や旧久志村ではこの半世紀の人口減少が著しく、高齢化が進む。住民からは人口増加や公共施設、大型店舗の集中が続く旧名護町を中心とした発展への不満も漏れる。

 名護市の面積は約211平方キロで、竹富町、石垣市に次いで県内3番目に大きい。県面積の約9%を占め、世界自然遺産に登録された北部3村に連なる自然も多くある。まちづくりを進める上では、市全体や県全体のバランスを踏まえる必要もある。