【中城】新成人を迎えた中城村立津覇小学校の卒業生にこのほど、小学6年の時の自分から手紙が届いた。本人たちも書いたことを忘れていた自分宛ての手紙はサプライズの贈り物になった。
2014年3月に小学校を卒業する際、当時6年1組の担任だった與座優子教諭が総合学習の一環で「将来へ希望を持とう」と発案した。男子10人、女子14人の計24人の児童が「二十歳の自分」宛てに書いた。
作文用紙に思いをつづり、自分の住所氏名を書いた封筒に入れて與座さんが8年間保管していた。與座さんが封筒の裏に「式典後に駐車場で待っています」とメモを貼り、4日に発送した。
9日、吉の浦会館で関係者のみの成人式が開催された。式典に出席した当時6年1組だった新成人らは、現場に駆け付けた與座さんに駆け寄り「優子先生、手紙来てたよー」と両手を広げて喜びを表現したり、照れくさそうに握手を交わしたりして再会を喜んだ。
與座さんは保管していた子どもたちの作品や、学級で取り組んださまざまな掲示物などを持参した。「みんな頑張っていたんだよ」と伝えると「懐かしい、笑えるー」と、歓声と笑顔が広がった。
当時バレーボールに熱中していた新垣旭さんは、広島県の大学の強豪校に進学した。手紙を読んで「思い通りに進んでいる。6年生なりに将来のことをよく考えていたんだな」と振り返り「教師になりたくて、夢に手が届きそうだ」と話した。恩師の偉大さに触れてサプライズ企画に感謝していた。
與座さんは「コロナの影響がある中だが、自分からエールをもらい、さらに10年後の自分に希望を持って頑張ってほしい」と述べ、新成人の飛躍を願った。
(儀間由紀美通信員)