首里城の復元用の瓦「見通しついた」 技術検討委が準備状況を報告


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首里城が火災によって焼失してから2年。再建に向けた作業が着々と進む=2021年10月24日午前、那覇市の首里城公園(小型無人機で大城直也撮影)

 国の「首里城復元に向けた技術検討委員会」木材・瓦類ワーキンググループ(高良倉吉委員長)は28日、那覇市内で会合を開いた。県工業技術センターと沖縄県内の瓦製造業3社が製作した試作瓦の品質について、吸水率は全て12%以下と基準値を満たすことが報告された。高良委員長は「瓦は技術的な見通しがかなりついた」と述べ、準備が順調に進んでいると報告した。

 正殿に使用する瓦は6万枚を想定。県は2022年度に金型の製造に着手する。実際に製造する際は、吸水率が9%以下になるよう焼成温度を若干高く設定することも確認した。

 正殿に用いるヒノキやイヌマキなど大径材の調達状況についても、国と県の担当者がそれぞれ報告。22年下半期に予定される正殿本体の着工前に、第1回の木材納入を行う方針を示した。

 (当銘千絵)