プロ野球キャンプ、静かに見守るファン 各球場で感染対策


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有観客でスタートした横浜DeNAのキャンプ=1日午後、宜野湾市のアトムホームスタジアム宜野湾(喜瀬守昭撮影)

 沖縄県内では1日、プロ野球7球団がキャンプをスタートさせた。新型コロナウイルス感染症の影響で昨年は無観客となったが、今年は有観客で実施し、2年ぶりにキャンプらしいにぎわいが戻った。年明けから再び感染が急拡大し、県内はまん延防止等重点措置が適用されているが、各球場では人数制限や来場者情報の登録など、さまざまな対策を講じて観客を受け入れた。多くのファンらが足を運び、選手が練習に励む様子を静かに見守った。

[ヤクルト]浦添 各球場で感染対策

 日本一連覇を狙うヤクルトはANA BALL PARK浦添で始動した。歓迎式でてだこ大使から花束を受け取った小川泰弘選手会長は「1年間戦える体力と技術を磨き、今年もいい報告をしたい」と連覇を誓った。
 浦添では1日の来場者数を1800人に制限。一方、球場外に「つば九郎神社」や臨時の市観光案内所を設置し、盛り上げる。毎年、初日に訪れるという男性(38)は「有観客は気分が上がる。今年も日本一いけると思う」と声を弾ませた。
 (吉田健一)

[DeNA]宜野湾 「大好き神里選手」

 横浜DeNAは、アトムホームスタジアム宜野湾でキャンプを始動させた。県勢の神里和毅選手(糸満高―中央大出)がはつらつとした動きを見せた。
 母親と一緒にスタンド席から応援した5歳児=浦添市=は「神里選手が大好き。スライディングがかっこいい。ホームランをたくさん打ってほしい」とつぶらな瞳で熱視線を送った。
 (大城三太)

[阪神]宜野座 寅年、頂点へトライ

 阪神は、宜野座村野球場で20年目の沖縄キャンプをスタートさせた。ファンらが見守る中、選手らはストレッチで体をほぐし、ノックなどで汗を流した。
 矢野燿大監督は「今年は寅(とら)年。リーグ優勝し、コロナが収まり日本中に笑顔が届けられるような未来を想像し、1カ月乗り切っていきたい」と決意した。
 (長嶺晃太朗)

[ロッテ]石垣 「有観客楽しみに」

 石垣市の市中央運動公園野球場ではロッテの春季キャンプが始まった。
 スタンドを訪れた市内の男性(70)=農業=は「野球が好きで毎年来ている。(市出身の)大嶺祐太投手は移籍して残念だが、去年は無観客だったので、今年を楽しみにしていた」とうれしそうに話した。
 (西銘研志郎)

[楽天]金武 内間投手、初日100球

 楽天は、金武町ベースボールスタジアムでキャンプイン。内間拓馬投手(宜野座高―亜細亜大)は初日からブルペンで100球を投げ込んだ。ストレートとスライダーを中心に、フォームを繰り返し確認していた。
 和歌山県から訪れた女性(25)は「間近で選手の元気のある声が聞けてとてもよかった」と笑顔で語った。
 (狩俣悠喜)

[中日]北谷 新監督で強竜復活を

 立浪和義新監督率いる中日のキャンプには、県内外から多くのファンが駆け付けた。アグレスタジアム北谷には、レンタカーや県外ナンバーの車両がずらり。“強竜”復活への期待の高さがうかがえた。
 岐阜県から訪れた女性(38)は「天気もよく好スタートを切っている。これは優勝しかないですね」と笑顔を見せた。
 (新垣若菜)