知事選は佐喜真氏軸に 県関係自民国会議員が確認 西銘氏は不出馬の意向


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
自民党沖縄県連

 秋の県知事選挙で玉城デニー知事の対抗馬となる候補者の選考を巡り、県関係の自民党国会議員でつくる「かけはしの会」は2日、都内で会合を開き、前宜野湾市長の佐喜真淳氏(57)の擁立を軸に、本人の意向確認や条件面の整理を進める方向性を確認した。自民党県連は知事選・参院選沖縄選挙区・那覇市長選の擁立候補を選考するため、県連役員や党国会議員による合同会議、県内の保守系市長らを交えた懇談会を6日に発足させる予定で、主要選挙の対抗馬選びが本格化する。

 関係者によると、2日にあった「かけはしの会」の会合は、自民党の候補者選考の本格化を前に、国会議員団として意見をすり合わせる目的で開いた。

 会の席上、一部で知事選への擁立の動きがあった西銘恒三郎沖縄担当相(67)は、自身は立候補しない意向を改めて示した。西銘氏が出馬を重ねて否定したことに伴い、出席者からは佐喜真氏の擁立を最有力視する見方が上がった。

 今年は県内で50の選挙を予定する「選挙イヤー」となっており、玉城知事は9月29日、県都・那覇市の城間幹子市長は11月15日に任期満了を迎える。国政は参議院で半数の議員の任期が7月25日までとなっており、沖縄選挙区は伊波洋一氏が改選を迎える。

 いずれの現職も、辺野古新基地建設反対で一致する「オール沖縄」が支援する。これに対し自民党県連は、1月23日の名護、南城両市長選で推薦候補が当選した勢いで、県内政局の天王山となる知事選をはじめ参院選、那覇市長選の選挙態勢を早期に整えたい考え。

 かけはしの会の議論を受け、県連関係者は「国会議員が(西銘氏を候補から除外するという)方向性を確認したのだろう。今後の選考にも影響があるかもしれない」との見方を示した。

 佐喜真氏は2018年の県知事選に出馬したが、落選した。昨年12月の琉球新報のインタビューで「環境が整い、県民や有権者から期待の声が上がるのであれば、政治家としての使命、責任として考えなければならない」と述べ、知事選への再度の出馬に意欲を示していた。(池田哲平、大嶺雅俊)