沖縄県産の鶏卵、台湾に輸出 物産連合、市場確保へ今月のみ解禁


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台湾へ輸出される県産鶏卵が荷造りされた段ボール=2月28日、那覇市鏡水の沖縄ヤマト運輸「サザンゲート」

 沖縄物産企業連合(那覇市、羽地朝昭社長)は1日、台湾向けに県産鶏卵1・1トンを輸出した。台湾は3月末までの期限付きで日本の一部地域から鶏卵(殻付き家きん卵)の輸入を認めており、同社によると3月中に追加で2~3トンの輸出を予定しているという。同社の担当者は「将来的に輸出が本格解禁となった時を見越して、県産鶏卵のマーケットを確保し、販路を拡大していく」と話した。

 台湾は、2020年11月に香川県で鳥インフルエンザが発生して以降、日本からの鶏卵輸入を停止してきた。しかし、寒暖差の激しい日々が続いていることや飼料価格の高騰によって台湾産鶏卵の生産量が落ち込み、欠品や品薄が生じているため、鳥インフルエンザの発生が今季に入って確認されていない都道府県からの輸入を3月末までの期限付きで認めた。

 物産企業連合は、瀬底養鶏場(南城市)で取れた鶏卵1・1トン(Lサイズ玉で約1万6千玉分)を、1日の航空便に乗せて出荷した。東京を経由し、2日に台湾に着いた。台湾では、百貨店や電子商取引(EC)で販売される。

 同社は、3月末までにもう一度、海上輸送で鶏卵2~3トンを輸出する予定という。(沖田有吾)