大城宗憲さんを悼む 沖縄観光のため一心不乱 大城吉永・元県ホテル旅館生活衛生同業組合専務理事


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大城宗憲さん

 訃報を聞いて大変驚いた。彼とは同い年で25、26歳からの付き合いになる。観光関係者らで一緒に数え切れないほど外国を回り、沖縄をアピールしたこともある。プライベートでも、話す内容はほとんどが沖縄観光だった。常に観光のことを考えていた。

 玉泉洞を南城市前川に作ると言った時は、僕は難しいと思っていた。風葬跡もあり、あの場所が観光地になるイメージは湧かなかった。しかし彼は思い立ったらすぐやる性格で、どんどん前に進んでいく。人脈もあり色んな人から支援を受け、彼だからこそ施設を完成できた。

 大石林山(国頭村)や石垣島にも事業展開し、時には周りが付いていくのが大変なくらいだが、経営に信念を持ってやっていたのだろう。彼の行動力に周囲もつられていった。かりゆしウエアがまだ普及してない時期でも僕が一貫して着用していたのは、彼のとことんやる性格に影響されたからだった。

 コロナ前までは月に2~3回は会社を訪ねて会っていたが、最近はなかなか会えていなかった。葬儀も本人の意向で家族だけだったと聞いて、彼らしいと思った。自分のことは全然話さず、やるべきことをやる人だった。表彰を受けることも断っていた。

 長く沖縄観光のために一心不乱に頑張ってもらった。ありがとうと伝えたい。観光に関する先生であり、恩人でもある。

(元県ホテル旅館生活衛生同業組合専務理事、談)