長期療養者が生きがいを持って働ける環境をつくろうと、宮良クリニック(浦添市、宮良球一郎理事長)と沖縄産業保健総合支援センター(沖縄さんぽ)、那覇公共職業安定所(ハローワーク那覇)は10日、3者協定を締結した。
宮良クリニックに通うがん患者などの長期療養者を対象に、働く意欲のある人が病気を理由に就労を諦めることがないよう支援する取り組み。
ハローワーク那覇は就職や転職を支援し、患者の希望する労働条件に応じた求人確保や条件の緩和交渉などを担う。沖縄さんぽは仕事と治療の両立を助け、労働者と事業所との働き方の調整などを支援する。
3者間で患者の通院状況や身体・精神上で配慮すべき点などの情報を共有することで、本人に合った働き方をきめ細かく提案できるようになる。
診療所やクリニックでは、患者の就労支援までは行き届かないのが現状という。ハローワーク那覇の知念宏和所長は「長期療養者が生きていく喜びを感じることにつながる事業だ」と話し、期待を示した。
(中村優希)