御茶屋御殿の復元願い芸能や演武、講演も 機運醸成へ期成会が催し


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御茶屋御殿復元を願う集いで「茶屋節」を斉唱する湛水流伝統保存会=3月5日、那覇市の首里公民館

 【那覇】那覇市制100周年記念事業として、御茶屋御殿(うちゃやうどぅん)復元期成会(高良正次会長)は3月5日、那覇市の首里公民館で「蘇(よみがえ)る琉球文化の殿堂『御茶屋御殿』~文化・芸能の集い~」を開催した。市制100周年を祝い、御茶屋御殿復元の機運を高めようと、講演や芸能の上演、空手演武などが行われた。

御茶屋御殿跡地で復元を祈願した御茶屋御殿復元期成会の役員ら=3月4日、那覇市の首里カトリック教会敷地内の拝所(同期成会提供)

 玉城流翔節会の玉城節子家元が「かぎやで風」を舞って幕を開けた。湛水流伝統保存会は御茶屋御殿について歌われている「茶屋節」を斉唱した。

 講演の講師は県立芸術大の山内昌也教授が務めた。山内教授は「御茶屋御殿は賓客を迎える外交の舞台であり、文化芸術を研究する場でもあったと考えられる」と指摘した。復元が実現した際は「テーマパークではなく、凜(りん)とした空気を醸し出す空間」になるよう期待を寄せた。

 前日は御茶屋御殿跡地に建つ首里カトリック教会敷地内の拝所で、同期成会の役員らが早期復元を祈願した。
 (伊佐尚記)