沖縄が結んだ絆で半世紀…県出身の元教諭、都内の教え子と交流続く


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高山厚子さん(左)と教え子の荒木伸泰さん=4月8日、琉球新報社東京支社

 【東京】旧羽地村(現名護市)出身で東京都内の小学校長を務めた高山厚子さん(79)=練馬区=が、教員になったばかりのころ担任を務めた教え子と半世紀にわたり交流を続けている。

 その一人、荒木伸泰さん(63)=杉並区=は1971年、練馬東小学校6年生の時に高山さんが担任。旧羽地村の稲田小学校との文通で情報交換したことも。大学時代に設立したイベント会社の代表取締役。5月に沖縄で開くライブ公演に携わり、「沖縄のアーティストとの付き合いもあり、何度も沖縄に出掛けている」と話し、長く続く恩師との交流で沖縄の良さを体感している。

 荒木さんは明治大の学生時代、学内にプロデュース研究会を発足した。大学4年でイベント会社を起業。松任谷由実さんの新潟県苗場で開くコンサートに最初から携わっている。りんけんバンドや沖縄在住の永井龍雲さんとの関係も深い。5月1日には、那覇文化芸術劇場なはーとで開く「純烈」のライブにかかわる。

 高山さんは琉球大卒業後上京し、貿易会社で秘書、1968年に東京都内で教員となり、教頭や校長を務めた。「多くの教え子のことが忘れられない。沖縄が結びつけてくれたと感じる。応援したい」と話した。
 (斎藤学)

卒業写真の高山さん(前列左から6人目)と荒木さん(最後列左)=1971年3月、練馬東小学校