琉球王族系統の門中会、御清明祭で先祖を慰霊 玉陵の方角へ「四拝礼」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
玉陵の方角に向かい手を合わせる「向氏仁淵堂金武御殿門中会」の尚勇顧問(右端)、野村朝生事務局長(右から2人目)ら=10日、那覇市の仁淵堂

 第二尚氏王統第5代尚元王の三男・尚久王を元祖とする、琉球王族の系統の門中会「向氏仁淵堂金武御殿門中会(しょうしじんえんどうちんうどぅんむんちゅうかい)」が那覇市の祠堂「仁淵堂」で10日、玉陵の御清明祭(うしーみー)を執り行った。新型コロナウイルス感染症の陽性者の増加を受け、参加者を絞り、遙拝形式で行った。参加者は玉陵に向かい、静かに手を合わせた。

 おんどりやオスのブタのチラガー、まんじゅうなどを玉陵の方角に向けて供えた。正座し、手を合わせ、頭を下げ、立ち上がる所作を繰り返す「四拝礼」の方式で、祖先を慰霊した。

 玉陵の御清明祭の後、金武御殿の御清明祭を行った。門中会の尚勇顧問は「東京の第二尚氏直系24代の尚猛さんも、玉陵の方角に向けて手を合わしている。遙拝形式でも御清明祭ができて、ホッとしている」と話した。
 (藤村謙吾)