沖縄観光、花と香りで底上げ 琉球新報社と国場組、琉銀が連携協定


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「おきなわ花と香りプロジェクト包括連帯協定」の締結を発表する左から琉球銀行の川上康頭取と国場組の国場幸一会長と琉球新報社の玻名城泰山社長=2日、那覇市の琉球銀行本店(喜瀨守昭撮影)

 琉球新報社(玻名城泰山社長)は2日、国場組(国場幸一会長)と琉球銀行(川上康頭取)との3社で「おきなわ花と香りプロジェクト包括連携協定」を締結した。

 沖縄県内の観光地など各地の美化を通じ、新型コロナウイルス禍で影響を受けた沖縄経済の底上げ、活性化に、環境再生の側面から取り組むことを確認した。

 活動の第1弾として、5月10 日から那覇空港1階到着ロビー外の花壇をブーゲンビリアやニオイバンマツリ、クワンソウなどで彩り、観光客らに色鮮やかで香り漂う空間を演出する。今後、空港内や県内各地に取り組みを拡大し、植栽のほか観光や地域産業の振興支援にも活動の幅を広げる。

 2日に記者会見した国場組の国場会長は、取り組みについて「まずは観光産業の回復が必要だということで、お互いの話の中で出てきた。県民運動という格好で広がれば、大変理想的なものになる」と語った。

 琉球銀行の川上頭取は「花への着目は過去にたくさんあったが、香りという嗅覚に訴える取り組みは新しいのではないか。沖縄の観光の素晴らしさを、嗅覚を含めた総合的な体験として印象付け支援したい」と強調した。

 琉球新報社の玻名城社長は「行政主導ではなく、民間の知恵と活力でスタートさせることに意義の一つがある。三者の枠組みを超え、多くの民間企業や各団体に活動の輪が広がれば成果もより高まる」と述べた。