【復帰50年関係閣僚インタビュー】岸防衛相 海兵隊「抑止力」に重要


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岸防衛相

 ―米軍専用施設の7割が集中する現状をどう解決するか。

 「最重要課題の一つとして沖縄の負担軽減に取り組んでいる。これまでも一部の返還を実現してきた。目に見える成果を積み上げていく。特に普天間飛行場の固定化はあってはならない。辺野古移設に向けた工事を着実に進め、一日も早い返還を実現する。日米同盟の抑止力を維持しながら沖縄の皆さまの心に寄り添い、負担軽減に取り組む」

 ―日米政府が合意済みの返還計画が全て実現しても米軍専用施設の全国比は約69%だ。さらなる削減にどう取り組むか。

 「安全保障環境が厳しさを増す中、米海兵隊の沖縄駐留は、日米同盟の抑止力を構成する重要な要素だ。沖縄には大きな基地負担を負ってもらっている。日米合意を着実に実現する事が負担軽減につながる」

 ―普天間飛行場の返還期日を明確にするのはできないのか。なぜか。

 「現時点で確定的な事を言うのは難しい。さまざまな変動要素がある。できる限り早期の実現を目指したい」

 ―南西諸島への自衛隊配備で増す基地負担をどうするか。

 「陸上自衛隊部隊の空白領域を解消すべく配備を進めている。島しょ部での抑止力・対処力を高め、国民の安全安心につなげる。国民保護は地元自治体が主体となる。平素から自治体と自衛隊の意思疎通を図る事が国民保護につながる」

 (聞き手 明真南斗)