平田正代さん死去 国際結婚や無国籍児問題取り組む


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平田 正代さん

 沖縄県宜野湾市の国際福祉相談所の所長などを務め、国際結婚や離婚、無国籍児など米軍基地から派生する問題解決に取り組んだ平田正代(ひらた・まさよ)さんが4月22日、感染性大動脈瘤のため那覇市内の病院で死去した。82歳。伊是名村出身。お別れ会を4月26日に親族・近親者のみで行った。

 1967年に国際福祉相談所の前身である国際福祉事業団(スイスに本部を置く国連の外郭団体)沖縄代表部に所属し、国際問題のケースワーカーとなった。

 1980年の「国連女子差別撤廃条約」批准を巡る議論の際は、父系血統主義だった日本の国籍法の影響で、駐留米軍人や軍属と沖縄の女性との間に生まれ国籍を取得できない「無国籍児」の問題発信に携わった。国籍法の改正に力を発揮するなど、課題解決に尽力した。

 県女性総合センター(当時)てぃるるの国際関係相談員も務めた。沖縄の日本復帰後、米軍関係者裁判での法定通訳官も担った。