フェーレーの「親分」松田弘一さん偲ぶ 民謡歌手、弟子は200人余 おんがく村で26日まで企画展 沖縄市 


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
多才、多芸、60年余の民謡・芸能活動の足跡をしのぶ松田弘一展=7日、沖縄市音楽資料館おんがく村

 【沖縄】「北谷村」「島情話」「ゴルフ節」などのヒット曲などで知られる、民謡歌手の故松田弘一さんの追悼企画「松田弘一展」が7日から、沖縄市音楽資料館おんがく村=同市一番街=で開かれている。2019年に72歳で逝去した松田さんの多彩な資料を展示している。26日まで。入場無料。

 

松田さんは10歳ごろから三線を習い、高校生の時には出身地、北谷町謝苅エイサーの地謡を務めるなど才能を発揮。早弾きの名手としても知られる。

 

 60年余の芸能活動で200人余の弟子を育て、1997年に結成した4人組「ザ・フェーレー」の“親分”としても人気を博した。一方、100曲余の新作民謡を作曲して多くの歌手に楽曲を提供し、琉球音楽協会の会長を務めるなど民謡界の発展に貢献した。

 

 同展にはレコードやCD、カセットテープ、作品集、ライブポスター、でファンを沸かせたステージ写真、弟子指導の直筆の50曲余の歌詞・歌譜ファイルなど、足跡をたどる150点余の多彩な資料を展示している。 バンド活動にのめり込んだ高校時代のAサインバーでの演奏、空手にも打ち込んでいたあまり知られていない初公開の写真も含まれている。館内ではステージ映像が流され、参観者の要望があれば松田さんのCDも聴ける。

 

 企画スタッフの砂川由美子さんは「才気煥発(かんぱつ)の松田さんの人柄をしのんでほしい」と参観を呼び掛けている。正午から午後6時まで。問い合わせはおんがく村(電話)098(923)3224。

(岸本健通信員)