「子どもを宝にする島に」 南大東村長初当選 新垣利治氏に聞く


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 【南大東】任期満了に伴う南大東村長選が14日告示され、前副村長で無所属新人の新垣利治氏(57)が無投票で初当選を果たした。新垣氏に今後の村政運営について聞いた。

初当選し抱負などを語る新垣利治氏=14日、南大東村役場

 ―初当選しての抱負は。

 「責任の重さを痛感している。サトウキビを基軸にした島づくりをしていく。生産農家、製糖工場、JA、行政の四位一体で『砂糖の島』を拡充させる。貯水池の整備もスピード感を持って進める」

 ―まず取り組みたいことは。

 「経済の3本柱だ。一つ目はサトウキビだ。今後もこれを基本としていく。二つ目は漁業振興。亀池地区の船だまりをより安全に使えるよう大きくする。それにより出漁日数を増やし、漁獲量と収益を上げる。三つ目は観光振興だ。コロナ禍前は観光客数は年間3千~4千人だった。今後は1万人を目指す。島の特異な文化や地形を生かしながら、観光客が島の行事を体験して、長期滞在できるようにしたい」

 ―今年に入り米軍側から南大東空港使用の通告が続いている。対応は。

 「民間空港なので、地元や観光客など、利用する人に影響があっては困る。今後も頻繁にあるようなら、県と調整し対応していく」

 ―どんな島にしたいか。

 「村が現在、取り組んでいる、幼稚園の午後預かりの無償化や学童保育の無償化を継続し、子どもを宝にする島にしたい。高齢者の介護も支援し、住民が島に住んでて良かったと感じられる島づくりに全力で取り組む」
(聞き手・照屋大哲)