世界水準の美しい景観目指し、県が沿道整備計画 8月中に公表 国際通り周辺などを「重点路線」に決め植栽へ


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雑草が茂る沿道

 沖縄県道路管理課は7月までに、世界水準の観光地にふさわしい沿道景観の形成を目指し、沿道の緑化目標に対する考え方や行動指針を盛り込んだ「美ら島沖縄花と樹木の沿道景観計画」の案をまとめた。計画は県民から募った意見もまとめながら8月中に県HPなどでの公表を目指している。

 県内では1972年の日本復帰を契機に道路緑化が進んだ一方で、近年では沿道の雑草繁茂や巨木化による道路隆起などが課題となっており、県民や観光客からの苦情も多い。計画では県内全域の県管理道路を対象に、植え替えを伴う植栽整備や雑草除去などメリハリを付けた管理を通じて、良好な沿道景観の形成に向けて取り組む方針だ。

 さらに沿道景観の形成に当たっては、県民や観光客の需要が見込まれる道路を「重点管理路線」に指定した。その中で最も需要が高いと見込まれる国際通り周辺など那覇市内の3カ所については、25年の大阪万博や26年の首里城正殿復元に向け、22年度から草花の植栽などの整備を始める予定となっている。さらに県道115号の名護市今帰仁城跡周辺や、県道高野西里線の宮古島市宮古空港周辺など9カ所は、那覇市の3カ所に次いで32年度までの整備完了を目指している。

 県道路管理課は計画について「民間の協力も得ながら行政も汗をかき、観光客のおもてなしにふさわしい景観を目指したい」としている。

(武井悠)