「チームの存在価値を上げたい」 琉球アスティーダに初の沖縄出身選手・上江洲光志氏


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県出身選手として琉球アスティーダに加わった上江洲光志(チーム提供)

 うるま市出身の上江洲光志(26)が卓球Tリーグの琉球アスティーダに加わった。県出身初、待望のTリーガーとしてチーム貢献を誓う。天願小学校から愛知工業大付属中、愛工大名電高、愛知工業大を経て実力者がそろう実業団チーム「東京アート」で4年間プレーした。県出身選手かつ沖縄卓球界のトッププレーヤーとして結果を出すことや、卓球ファン獲得につなげられるか期待が掛かる。Tリーグ開幕を前に意気込みや積み重ねてきた卓球人生について聞いた。

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 ―どういう少年時代を過ごしたか。県外の中学、高校、大学でプレーして感じたことは。

 「小学2年生のころにコザ卓球クラブに入った。幼い頃から父(光彦さん)や二つ上の姉(有沙さん)と毎日のように卓球をしていた。基礎の部分はクラブに入る前から出来上がっていた。大会で優勝を重ね、小学4年のころに県外強豪校でプレーしたいという思いが強くなり、父に伝えた」

 「小学校の卒業式と全国大会の日程が重なり、卒業式は参加できなかった。学校側が特別に機会を設けて、みんなの前で一人だけ卒業証書を受け取った思い出がある。大会を終えて沖縄に戻ることなく、そのまま名古屋に渡った。中学から県外で過ごしたが、ホームシックになったことは一切なかった。全国から強い選手が集まり、同じ学年にも友達がいて心強かった」

 ―アスティーダに入るきっかけは。

 「所属していた実業団チームの東京アートがことし2月で休部になり、突然のことで頭が真っ白になった。そのニュースを知ったアスティーダの張一博監督がすぐに連絡をくれてチームに来ないかと誘ってくれた。自分を必要としてくれていることがすごく伝わった」

 ―アスティーダの選手についての印象は。自身のプレースタイルや持ち味、注目してほしい部分は。

 「選手同士の仲が良く、明るいチーム。誰から見ても強い選手がそろった強いチームだと思う。経験を重ねて変わってきた部分もあるが、自分のスタイルはコース取りをしながらうまく攻めて得点チャンスをつくっていく。相手の嫌な所を攻めて崩していくことを意識している。ラリーは避けるようにしている。最近はダイナミックさも加わっていると思う」

 ―今季に向けた抱負を。

 「海外での試合に出場が決まっていて9月のホーム戦は欠場となるが、12月のホーム戦で戦う姿を見せたい。自分がアスティーダに入ったことでチームの存在価値を上げられればいい。成長したなと思われるようにプライドを懸けて本気度を伝えていきたい。応援してくれる人が一緒に楽しめるようなプレーをしたい」
 (聞き手・大城三太)