美里工、競り勝つ 守備から立ち直り逆転<県高校野球秋季大会>


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 第72回沖縄県高校野球秋季大会第5日は10日、北谷町のアグレスタジアム北谷などで1回戦8試合を行った。中部商は八重山商工を11―0の五回コールドで下した。美里工は南部工に4―3で競り勝った。宜野座は7―0の八回コールドで宮古総実・宮古工に勝利。具志川商は久米島を6―0で退けた。糸満は那覇商に3―1で勝った。コザは沖縄水産を9―4で破った。KBC未来は那覇国際との乱打戦を15―13で制した。八重山は名護商工・沖縄高専に12―0の五回コールドで白星発進した。11日は1回戦7試合が行われる。


 美里工はリードされても慌てず、守備から立ち直って逆転勝利を引き寄せた。浦添広志監督は「苦しい展開だったが、我慢しながら1点を重ね、何とか勝つことができた」と胸をなで下ろした。
 

美里工―南部工 5回1死一、二塁で併殺を決める美里工二塁手の島袋悠吾=10日、北谷町のアグレスタジアム北谷(金良孝矢撮影)

 初回にエース勝連崚太が3連打を浴びて2失点。その裏に1点を返すも、二回に再び3連打で1点を失う。流れは相手にあったが、ナインやベンチに諦める気持ちはなかった。勝連は制球に苦しんで走者を背負うも粘投した。四、五回は併殺が決まるなど、野手もエースを支えた。

 1点を追う五回二死二塁、3番親川琉夢(りゅうさ)が内角の直球を捉え、左越え適時打で同点とした。「勝てる試合だと思っていた」と親川。三塁へ頭から突っ込むと、チームの盛り上がりは最高潮に達した。

 六回途中からマウンドに立った1年の与那嶺裕陽(ゆうひ)が、テンポ良く打たせて取り無失点の好リリーフ。チームは七回1死満塁で、4番浦崎祐巧(ゆうた)のスクイズで勝ち越しに成功した。この日、長打2本を放った親川は「次もしっかり守り、全員で打って3回戦へ行けるよう頑張りたい」と気合十分だった。
(金良孝矢)

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良い試合できた

 ●僅差の敗北を悔やむ南部工の安里遥希主将 流れはあったが、集中力が途切れ打線をつなげられなかった。工業高の大会で準優勝したが、コロナ感染で本格的な練習が止まっていた。それでもヒット本数は負けておらず、守備もできていて良い試合ができた。