糸満、競り勝ち4強 救援の前原が粘りの好投 県高校野球秋季大会


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 第72回県高校野球秋季大会第13日は25日、北谷町のアグレスタジアム北谷、沖縄市のコザしんきんスタジアムで準々決勝4試合を行い、4強が決まった。糸満は宜野座に7―5で競り勝ち、8年ぶり15度目のベスト4となった。準決勝は10月1日、コザしんきんスタジアムで興南―沖縄尚学、糸満―ウェルネス沖縄の2試合を行う。


 

宜野座―糸満 5回途中から登板し、好投した糸満の2番手・前原惺凪=25日、コザしんきんスタジアム(小川昌宏撮影)

 互いに点を奪い合う緊迫した展開で、糸満の前原惺凪(せな)が好救援で白星を引き寄せた。試合中盤に2番手としてマウンドに上がると、被安打4で1失点(自責点0)と好投して、チームは7―5で競り勝った。

 先発の城間奨太が三回に連打を許し1点を先制された。チームは直後に2点を奪い返して逆転するも、四回には連打に失策が重なり3点を失った。

 五回途中からマウンドを託された前原は「低めにボールを集めることを意識した」。変化球を効果的に使い、打たせて取る投球で凡打の山を築いた。六回以降はスコアボードにゼロを並べて、真玉橋元博監督は「前原の粘りのおかげで苦しい場面をしのげた」とたたえた。

 攻撃ではチーム全体で「打球に30度の角度を付けて打ち上げる」(宮城琉斗主将)ことを意識した。四回は連続安打で一気に4点を奪って逆転に成功して、八回には1点を加えてそのまま逃げ切った。

 準決勝は8月の新人中央大会で惜敗したウェルネス沖縄と戦う。宮城主将は「リベンジを果たし、九州大会につなげたい」と意気込む。

(砂川博範)