「出会い、絆が一番の魅力」知念かおり六段に聞く 22日から浦添で囲碁フェス 中学生代表と公開対局


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ちねん・かおり 1974年生まれ。宮古島市出身。時本壱九段門下。93年入段。2017年六段。女流本因坊戦通算4期獲得。女流棋聖戦通算5期獲得。

 宮古島市出身の囲碁棋士・知念かおり六段が22日、美ら島おきなわ文化祭に関連し浦添市内で開かれる「てだごIGOフェスティバル」で県内中学生代表の坂下悠太さん(松島中3年)との公開対局に臨む。ふるさとでの対局への決意や抱負を書面で聞いた。 (聞き手・高江洲洋子)

 ―浦添市は縁のある場所と聞いた。今の心境を聞かせてほしい。

 「沖縄でIGOフェスティバルが開かれることを心からうれしく思っている。囲碁の勉強のため小学校6年生の時に、浦添囲碁会館の石嶺真雄さん一家の自宅で、お世話になった。浦添囲碁会館に通う皆さんと対局するなど、いろんなことを学ぶ機会をいただけた日々は忘れられない。ご縁のある思い出いっぱいの浦添市で、公開対局を打てる機会を幸せに思う」

 ―中学生の坂下さんとの公開対局に向けて。

 「今年夏に行われた文科大臣杯の少年少女囲碁大会全国大会の沖縄代表で注目していた。全国大会では一次リーグを3連勝し本戦トーナメントへ。ベスト16で敗れてしまったが、全国の強豪相手に立派な成績だったと思う。伸び盛りの坂下さんと対局できること、どんな内容になるのかワクワク!楽しみにしている」

 ―囲碁の魅力とは。

 「2月、プロ棋士ペア碁選手権で一力遼九段とのペアで幸運にも優勝できた。久しぶりにうれしい報告ができた。いつでも平常心で碁盤に向かえることが理想だが、盤上ではいろんな感情を持った自分がいて、なかなかうまくいかないところが面白い。心が乱れると打つ手にも現れるので、勝ち負けにかかわらず必ず反省がある。囲碁を通して一生勉強できることは幸せだなと思う。そしてもう一つ、『人との出会い、絆』が一番の魅力だと感じている」

 ―囲碁フェスティバルに向けて意気込みを。

 「囲碁に出会って40年になるがたくさんの出会いに恵まれた。感謝の気持ちでいっぱい。フェスティバルでは、たくさんの方々との出会いと交流を楽しみにしている」

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 IGOフェスティバルは22、23日に浦添市のアイム・ユニバースてだこホールで開催。22日の公開対局は午後3時20分から。同日午後1時15分から、学生の囲碁交流戦をテーマにした映画「ファイティング!」上映もある。申し込みは22日分のみでQRコードから。問い合わせは県囲碁連盟090(7587)2814大島さん