自転車、井上(北中城)が5冠を達成 スプリントでも実力発揮 県高校新人大会


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男子スプリント決勝 2回戦、早い仕掛けから勝利を引き寄せた井上幸洋(左)=17日、沖縄市の県総合運動公園自転車競技場(謝花史哲撮影)

 県高校新人大会は17日、空手道、自転車、テニスの3競技が県内各地で行われた。テニスの団体戦は沖縄尚学が男女同時優勝で男子が18連覇、女子が14連覇を果たした。個人シングルスは男子が喜久川楓(沖縄尚学)、女子は水口由貴(同)が頂点に立った。自転車トラックの男子個人追い抜きは畑祐太郎(首里東)が制して3冠を決めた。スプリント決勝とスクラッチ(8キロ)では井上幸洋(北中城)が頂点に立ちチーム戦と合わせて5冠を成し遂げた。空手道は男子個人組手61キロ以下級の伊礼龍寿(前原)、同76キロ超級の當銘琉粋(浦添)、女子59キロ超級の国吉涼花(沖縄尚学)が2連覇した。

 ロードで上位に入った井上幸洋(北中城2年)が短距離種目でも実力を発揮して5冠を達成した。トラック種目で初日のケイリンに続き、スプリントでも優勝を飾った。

 予選から3戦を勝ち抜き、伊藤疾風(南部農林)との最終決戦を制して、短距離種目でも勝負できるという大きな手応えをつかんだ。

 予選では伊藤に敗れていた。駆け引きをされて、終盤の短い距離での勝負は分が悪いと感じた。鍵を握るのは仕掛けのタイミング。競う距離を長く引っ張れば、ロードで鍛えた粘り強さで勝てる自信があった。

 先に2勝すれば勝利となる決勝で、1戦目は先頭に位置して展開した。中盤から速度を上げて前を譲らなかった。

 後方に位置した2戦目は残り1周に差し掛かる前で、バンクの傾斜を利用して早めに仕掛け、加速して最後は並ばれながらも勝ち切った。

 父の影響で中学2年からロードバイクを始めた。スプリントなどトラックに本腰を入れたのも「ロードの力を底上げするため」。短・長距離と真逆の種目だが「全国入賞を目指したい」と難しい挑戦を続けていく。
 (謝花史哲)