「沖縄への理解深まるよう」 美ら島文化祭開会式 両陛下が出席


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子どもたちの三線の演奏後、言葉を交わされる天皇、皇后両陛下=23日午後、宜野湾市立体育館(小川昌宏撮影)

 天皇、皇后両陛下は23日、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンター展示棟で催された「美ら島おきなわ文化祭2022」の開会式に出席した。開会後は宜野湾市立体育館や豊見城市のおきなわ工芸の杜を訪問され、三線を学ぶ子どもたちや美術家らと交流するなど、2日間で多くの人々と触れあった。

 開会式の式典で天皇陛下は「沖縄県は、多様な文化と触れ合いながら特色のある豊かな文化を育んできた。広く国民の間に沖縄に対する理解が一層深まる大会となるよう期待している」と述べられた。

 玉城デニー知事は「多彩な文化芸術によってコロナ禍で困難な状況にいる人にも勇気や希望を与えるものとなることを切に願っている」と述べた。

 開会式フェスティバルの演出を担当した富田めぐみさん(49)は閉会後、両陛下と面談した。両陛下から「素晴らしかった」とねぎらいの言葉を掛けられた。皇后さまは「衣装がきれいだった」とも述べた。富田さんは「沖縄の長い歴史を短い時間で楽しんでもらえるようにと、時代と言葉を表現した」と述べた。

 その後、両陛下は宜野湾市立体育館に移動し、三線の演奏を披露した小中高校生と交流した。読谷中3年の生徒(15)は両陛下に工工四を見せて笑顔で言葉を交わした。生徒は「両陛下は温かくて優しかった。もっと三線を頑張ろうと思った」と話した。

 両陛下はおきなわ工芸の杜で障がい者の美術活動に携わる朝妻彰さんや美術家の屋宜久美子さんとも面談し、帰京された。 (梅田正覚)